先日、代々木にある「アンコールワット」というカンボジア料理専門店に行ってきた。お店の外観から相当に本場の味なのではないかと思ったが(そして本場の味を知らないので比較できないけれど)私たちの舌にも合う、とても美味しいお料理だった。

アンコールワットもそうだったのだが、インドカレーをはじめとする外国の料理屋さんは多くの場合、その国から従業員が働きにきていることが多い。そして彼ら・彼女たちはたいていにこやかに働いているものだ。

海外から働きに来る人はみんなにこやかに働いているものなのか。そう思ってみると、牛丼チェーンでは実につまらなさそうに不機嫌そうに働いていたりする。(私がそれで嫌な思いをしたりすることはないのだけれど)ただ、どうせ働くなら楽しく働いた方が幸せだろうな、と思うのだ。

どうせ働くなら楽しい方がいい。ただ、みんなが毎日をアンコールワットの店員のように楽しく働いて過ごせるものではない。むしろほとんどの人が毎日大変な思いをして働いているのだ。お酒を飲むのは楽しくて好きだけど、金曜の終電には一週間の辛さの変容が垣間見えて、すこし切なくなる。

さて、作曲も同じなのではないかと度々思う。芸術家の苦悩が礼賛されることが多いが、苦しむよりは素直に作れるものの方が良い。もしかすると、辛い思いをしてこしらえた作品は受け手にも不愉快な思いを与える可能性だってあるのかもしれない。